ネット社会の中で集客をするにはホームページも必要になってきます。無料で自力でホームページを作ることも可能ですがデザインやSEO対策に強いホームページを作るには当然専門業者の協力も視野に入れなければなりません。ただし世の中にはできることなら選択すべきではないホームページ制作の契約も存在します。それこそ今回紹介するリース契約と呼ばれるものです。WEB会社とのホームページ制作に関しての商談を控える方必見です。しっかりとリース契約とはどういうものなのか、またどんなデメリットがあるのか実際WEBマーケティング会社で働く私の経験談でブログにしましたので是非見ていってください。
リース契約とは?
まずリース契約とは何か、知らない方も当然いると思いますので簡単に説明していきます。
リースとは英語で「lease」と表記されレンタルするという意味があります。よってリース契約とはWEB会社からホームページをレンタルする契約になりますので一定の期間や支払い期限を超えると制作してもらったホームページを返却しなければなりません。よって引き続きホームページを利用するには追加の料金を支払い、リース期間を延長しなければなりません。
ではなぜホームページを欲しいと思う利用者がリース契約をしてしまうのか。それは月々の料金が破格であることが多いからです。実際プロのWEB会社にホームページを作ってもらうとなると100万円を超えたり、月々の支払いが数万円になったりとかなりコストがかかることが多いです。豊富なキャッシュを持つ企業ならばそれでもホームページ制作に踏み込めますが、資金力のない企業や個人には厳しいですよね。それに対しリース契約では所有権を持てないというデメリットと引き換えにレンタルする期間を長くして月々の料金を〇千円単位からホームページを手に入れることができます。よってとりあえずホームページが安価で欲しいという人から絶大な人気を誇るためリース契約を採用するWEB会社が多く存在するのです。
ただリース契約は基本的に目に見えるもの、実世界に物体として存在するものにしか適用できないことになっています。「え、ホームページもWEB上で目に見えるものじゃん」と思われた方もいると思いますが、ホームページはあくまでインターネット上にデータとして存在するだけなので物体として実世界に存在することにはなりません。
ではなぜ多くのWEB会社がホームページをリース契約で販売する(貸し出す)ことができるのか。それはホームページの他にホームページのデータが入ったCDやUSBをユーザーに渡し、その物体を一定期間貸し出すという方法を取っているからです。これならばCDやUSBといった実世界に存在する物体を貸し出し、それに対しお金を払ってもらっているのでホームページでもリース契約することができるというカラクリです。
なんとなく回りくどい売り方だな、怪しいなと思った方は鋭いです。大前提ホームページをリースで売ろうとしている時点でそのWEB会社は法律的にかなりグレーなことをしているので疑いましょう。またユーザーをしてもいくら説明されようがCDにお金を払っている認識はなくホームページにお金を払っていると思うに決まっていますよね。だから納品した後も業者と利用者の間で不信感や裁判沙汰など争いが絶えないのです。
ただリースにも2種類ありますので、もしホームページをリース契約しようと考えている方がいればそこも営業マンに聞いてみましょう。
1つはファイナンスリースと呼ばれるもので簡単に説明すると、料金の支払いが終わるとその物体の所有権が得られるというものです。考え方としては分割購入という認識になるかと思われます。
2つ目がオペレーティングリースと呼ばれるものです。これは物体はもちろんホームページや画像などのデータの所有権が永遠に業者側にあるものです。引き続きホームページを利用するにはまたレンタル料が発生するなどのデメリットがあります。たいていの場合業社と利用者の間で揉め事に発展するのもこちらのリース形態です。
なぜ多くのWEB会社がリース契約を採用しているのか
リース契約を進めるWEB会社がかなりグレーなことをしているということは理解してもらえたと思います。ではなぜそんなことをしてまでWEB会社はリース契約でホームページを販売するのでしょうか。まとめましたのでご覧ください。
- 資金力のない企業にもアプローチできる
- リース期間が終わった後も営業をかけられる
基本的にWEB会社がリース契約を進めるメリットとして以上の2点が挙げられます。
こんな激動の時代、ホームページを作りたくても資金力のない企業は制作を諦めざる終えません。しかし、「うちで作るなら月5000円でいいよ!」「ホームページって作り立ては効果薄いんだよね。契約期間中はサポート込みでこの値段だから売れるまで面倒見ます!」というような営業トークを聞くとどうですか?手が届く気がしますよね。このように客層を絞らず、営業トークにも幅を持たせられるためWEB会社がリース契約を重宝しているのです。
またリース契約はホームページの所有権が業者側にあるので、契約期間が過ぎるとユーザーはホームページを返却しなければなりません。いきなりずっと使っていたホームページを取り上げられたらどう思いますか?次のホームページ制作会社を見つけていれば安心できますが、空白の時間が出来てしまいネットでの集客が一時的に減少する可能性があります。そうなるとリース契約をしていた業者に契約延長をお願いする、もしくは値段交渉して前回より安くレンタルしてホームページを維持するという流れになりやすくなります。またリース契約ではドメインやサーバーも業者が管理していることが多く、契約満了すると今まで培ってきたアクセス数などSEO的効力も手放すことになるので再契約させやすいです。
このようにWEB会社が一度契約を取ると長期間で営業活動をかけやすいのでリース契約を採用しています。
ホームページをリース契約するデメリット4選!
リース契約はWEB会社にとってはメリットがあると説明してきました。では利用者側の目線で実際ホームページをリース契約するデメリットは何なのでしょうか。一緒に見ていきましょう。
- ホームページが自分のものにならない
- トータルコストが高い
- ホームページが時代遅れになる可能性大
- WEB会社が倒産すると支払いのみ残る
簡潔にまとめると以上4点がホームページをリース契約するデメリットです。詳しく解説していきます。
・ホームページが自分のものにならない
先ほどから説明しているようにリース契約はレンタルです。10年保有しようが契約形態は変わりません。一定の期間が過ぎれば返却する必要があります。またホームページは持つだけでなく運用が大切です。SEO対策やリスティング広告など周知度を上げる対策が数多く存在します。しかし、リース契約のホームページにいくらそのような対策を施しても再契約しないと蓄積してきた効力ごと返却しなければならないので費用の掛け捨てになってしまいます。
・トータルコストが高い
リース契約のメリットは契約年数を増やし、レンタル制にすることで月々のランニングコストを下げられることです。しかし以下の例ではトータルコストの差はどうなるでしょう。※サーバーやドメイン費用は考えないとします。
(例)
リース契約:月々10,000円×7年=84万円
分割納品型:月々30,000円×2年=72万円
リース契約の方が月々の支払い価格が低いことは一目瞭然です。ただ長期的に見た契約満了する時の価格差はどうでしょう。またリースの場合だとホームページを自分のものにできないので+αで同じ位の費用がかかってきます。このように短期的に見た際には料金が低いが将来的なコストを考えると納品型に分があるのは明らかです。もちろんクオリティによっては納品型の方が割高になる場合もありますが、相見積もり取るうえで同じくらいのクオリティであればリース契約を選ぶメリットはないでしょう。
・ホームページが時代遅れになる可能性大
リース契約の際に多くの営業マンが契約期間中はサポートも付いていますなどと寄り添う姿勢を見せます。しかし、実際サポート内容を問うと現状確認の電話を月1本寄越してくる程度のことが多いです。理由として事業目的に作ったホームページではクーリングオフが適用されないことに関連して、契約さえ取ってしまえばアフターフォローが疎かになってもWEB会社に利益が残るからです。また現代はホームページは1年経てば時代遅れと言われています。しかし現ホームページに飽きて追加ページ作成をしたい場合、更新したい場合は高額な更新料を取られてしまうケースが多いです。
コストが低い面を買ってリース契約したのに上乗せで料金がかかるとなると二の足を踏んでしまいますよね。そうした理由から何年か経つと結局時代遅れのホームページになってしまい、必要性を感じないものにお金をかけ続けることになります。
・WEB会社が倒産すると支払いのみ残る
実はリース契約ではWEB会社とユーザーの間に信販会社が入りこんでいます。なのでホームページ制作に関する契約が完了次第、審査が通れば一度信販会社が一括で代金を立て替えてWEB会社に払っています。そして月々の支払いをユーザーから信販会社にしてもらい、金利などを受け取ってビジネスが成り立っています(ローンを想像してもらうとわかりやすいです)。
つまりWEB会社からするともし自分の会社が倒産しても信販会社から契約代金自体はもらっているから痛くも痒くもないというわけです。問題は信販会社とユーザーです。信販会社は料金を立て替えていますので是が非でもお金をユーザーから徴収しなければなりません。またリース契約上ではあくまでホームページはWEB会社のものなので倒産すると当然ホームページも消滅する可能性大です。つまりユーザーは本当に形が無い物に対してお金を支払い続けなければなりません。
ただ分割納品型だと、倒産後はサポートが無くなるなどデメリットも存在しますが少なくとも資産としてホームページが残り続けます。形ないものにお金を払い続けるほど馬鹿馬鹿しいことはないですよね。リース契約のデメリットをしっかり理解した上でWEB会社の営業マンと会いましょう。
私がおすすめするホームページの購入の方法
ここまでホームページのリース契約にはデメリットが多く、気をつけろ!と言ってきました。ではホームページはどのような業者に頼めば良いのでしょうか。
私のおすすめは納品後にホームページの所有権がユーザーに移る契約形態、もしくは契約満了後にホームページの使用権が業者に移ったとしてもサーバー・ドメインの情報がユーザーで保有できる契約形態です。
もちろんホームページを納品して所有権も自分に移すことが1番理想ですが、それが出来ない場合はサーバー、ドメインだけでも所有できる契約形態を選びましょう。
理由としては新たにホームページを作る際にドメイン・サーバーを自分名義で保有していれば前回持っていたホームページの検索順位などをある程度引き継ぐことができ、WEB集客運用に関して非常に便利だからです。サーバー・ドメインまで業者側に所有権があるとホームページ運用していた際に得られた集客効果やコンテンツも全て手放すことになるので気をつけましょう。
まとめ
今回はホームページをリース契約するデメリットをお伝えしました。いろんなWEB会社があり売り方も様々です。契約時は一度じっくり考えてメリット、デメリットを判断するようにしましょう。
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